大王製紙がバイオマス発電設備増強し電力を販売
大王製紙株式会社は7月22日、バイオマス発電設備を増強し、再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)を利用して電力販売をすると発表した。
愛媛県四国中央市にある同社の三島工場では、従来からクラフトパルプ製造工程で発生するパルプ廃液(黒液)を黒液回収ボイラーで燃焼させ、エネルギー回収するバイオマス発電を行ってきた。
今回そのノウハウを生かし、同工場敷地内に最新型の黒液回収バイオマスボイラーを新設、発電した電力をFIT制度により四国電力株式会社に販売する予定で、発電する電力の送電系統への接続手続きについては、現在、四国電力と検討・協議中とのこと。
エネルギー効率を約5%改善可能な最新鋭設備を新設
また、新設する黒液回収発電設備(発電能力:61,000kW)は、従来と比べてエネルギー効率を約5%改善可能な最新鋭の設備を採用、これにより、25,000t/年のCO2削減に寄与するという。
なお同社は、この件に関する資金のうち、昨年9月に発行した2020年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債で調達済みの額を超える部分については、借入金等による調達を検討しているが、第2次中期事業計画で公表している経営目標には変更ないとしている。
【バイオマス発電事業の概要】
総工費:約210億円
売上高:約70億円
発電能力:約61,000kW
事業開始時期:平成31年度

大王製紙株式会社 プレスリリース
http://www.daio-paper.co.jp/news/2016/pdf/n280722a.pdf