自然エネルギーニュース・コラム
2025年05月06日(火)
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太陽光発電および併設マイクログリッド施設が完成、電力品質向上へ貢献(トンガ王国・Vaini)

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太陽光発電および併設マイクログリッド施設が完成、電力品質向上へ貢献(トンガ王国・Vaini)

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トンガの電力設備に日本が技術・資金支援
マイクログリッドとは、太陽光発電設備や蓄電池などの組み合わせで、電力の品質向上、安定供給を計るためのインフラだ。

トンガ王国・バイニ地区に今回完成した、太陽光発電設備は、日本の国際協力機構(JICA)の無償資金協力1520万ドル(約16億円)によりマイクログリッドシステムを備えた設備として完成した。

太陽光発電
トンガ・タプ島の電力は、トンガ電力公社(Tonga Power Limited)のポプア(Popua)発電所に設置されている、ディーゼル発電機(合計最大出力:11MW)と、ニュージーランドの支援で設置された、1.3MWのマンママイ(Manma Mai)にある太陽光発電システムによって供給されている。

太陽光発電システムの弱点は、突然の降雨や雲の移動等天候により、その出力が急変(低下)することだ。

既存のディーゼル発電機で、その落ち込み分を補足するため、急激に出力を上げ電力供給を行なわなければならないが、現状は、その機動に多少時間が掛り、その間、電力供給が不安定になっていた。

また、タプ島の電力需要は、冬場の使用電力が少ない時期で4MW、夏場の使用電力が最大となる時期で8MWと使用量に大きな開きが有り、安定的な電力量確保を、ディーゼル発電で行っている状況だ。

電力供給が不安定な上に、ポプア発電所のディーゼル発電機用の軽油は、全て輸入であるため、発電コストが非常に高く、電気代は日本国内の約2.5倍から3倍近くと、国の財政にも、一般ユーザーにも大きな負担となっていた。

マイクログリッド技術は発電技術とともに無くてはならないものに
今回完成した、1.0MWの最大出力の太陽光発電システムに併設された、マイクログリッド制御システムは、11.3kWhのリチウムイオンキャパシターと11kVの受変電装置を含むシステムだ。

ポプア発電所敷地内に設置されている、既設のマンママイ太陽光発電システム、ポプアディーゼルシステムの電力品質維持も併せて行なう能力を備えた。

トンガパワーのCEO、ジョン·ヴァン·ブリンク氏は、着手にあたって、
「このプロジェクトは、タプ島に多くの必要な再生可能エネルギーの生成を提供するのみではなく、発電品質の大きな向上に貢献する。」

「また、再生可能エネルギー発電のシェア拡大に向けた、制御システムおよび電力調整装置を提供するだろう。日本政府の大いなる支援に感謝する。」(エネルギービジネスニュース)
と述べている。

トンガ政府は、2020年までに電力供給の50%を再生可能エネルギーにてまかなう計画(トンガ・エネルギーロードマップ2010-2020)を策定している。

これに基づいた再生可能エネルギーの導入を進めているなかで、マイクログリッド技術は、なくてはならない存在となりそうだ。


外部リンク

マタンギ・トンガ・オンライン
http://matangitonga.to/

エネルギー・ビジネスニュース
http://www.energybusinessnews.com.au/

独立行政法人国際協力機構
http://www.jica.go.jp/
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