環境調和型バイオマス資源活用モデル事業委託業務の公募
環境省は6月30日、地域内に存在する家畜ふん尿や食品残さ等のメタン発酵で生じた消化液を、下水処理施設で適正に処理することにより、「平成28年度環境調和型バイオマス資源活用モデル事業委託業務」を行う事業者の公募を開始すると発表した。
この事業は、地域環境を保全しながらメタンを活用したバイオマス発電で得られた電力や熱を、下水処理施設等に供給して二酸化炭素削減を図ることにより、低炭素社会と循環型社会を同時達成する処理モデルの構築を目指すことを目的としている。
二酸化炭素削減目標達成のため、地域資源を活用した再エネ導入拡大への期待が高まる中、家畜ふん尿や食品残さ等から得られるメタンを活用したバイオマス発電が展開されているが、メタン発酵で生じる消化液を液肥として牧草地等に散布することは地下水への影響が懸念され、顕在化している例もあるという。
二酸化炭素削減と消化液の処理を両立させたモデルの実証
そこで同省では、1)家畜ふん尿等のメタン発酵において生じる消化液の処理の課題解決、2)下水処理場における処理能力の有効活用、3)バイオガス発電によって得られるエネルギーの有効活用、を連携させ、二酸化炭素削減と消化液の処理を両立させたモデルの実証を行うもの。
この業務に応募できるのは、民間企業、(地方)独立行政法人、一般社団法人・一般財団法人及び公益社団法人・公益財団法人や地方公共団体のほか、大学等の研究機関などとし、業務の実施期間は原則3カ年度としている。
この公募実施期間は、6月30日から7月29日までの1カ月間としており、この事業に応募するには、同省HP内の「お知らせ」/「公募」のページから応募様式等をダウンロードし、公募要領にしたがって必要事項を記載して、所定の方法で提出する必要がある。

環境省 プレスリリース
http://www.env.go.jp/press/102651.html